議題１ 外国人は見た！日本医療の不思議とは？
■スタジオに日本に住む外国人をゲストに招き、自国の医療事情と比べて日本の医療に対する疑問点を述べてもらいました。
◆日本の医療に対する外国人の意見◆
⇒この問題を『ＧＰ制度』というシステムを取り入れて解消している国もあるといいます。
■『ＧＰ制度』とは？
…『ジェネラル ・プラクティショナー制度』＝
ＧＰ制度（主治医制度）
国民一人一人にＧＰ、つまり主治医がいる、という制度。
患者はどんな病気でも、まずは決められた主治医（ＧＰ）にかかります。
診察・治療の結果、さらに専門的な治療が必要な場合は、主治医（ＧＰ）が
適切な専門病院を患者に紹介しているといいます。
■GP制度の利点本当に治療が必要な患者だけが専門病院に行くことになり、
日本のように待合室が混み合うということはなく、一人の患者にかける診察時間も長くなるといいます。
討論テーマ1 日本でもＧＰ制度を導入すべき？
＜日本にＧＰ制度を導入する場合の問題点＞１．主治医となるべき医師の不足
２．患者が自由に病院を選べなくなるという弊害
３．医学教育の見直しが必要
→例えばＧＰ制度を取り入れているイギリスでは、
GPになる為に専門的な資格が必要。
議題２ 脳外科医・福島孝徳医師の提言
＝日本の国民医療費は低い！日本の国民医療費を上げたい！
現在の国民医療費は
GDP（国内総生産）の８％程度。これは先進諸国で最も低い。
これでは日本中の病院が破綻してしまうと訴える福島医師。
★イギリスで起こった医療崩壊…日本でも同じことが起こる?!1980年代以降膨らみ続けた財政赤字を立て直す為に、
当時のサッチャー政権は医療費を大幅に削減する政策を推し進めた。
その結果、「医師不足」「入院待ち患者の増大」「医療事故」といった問題が立て続けに発生。イギリスの医療が崩壊してしまった…
そして、その頃のイギリスと現在の日本の現状が似ていることを
福島医師は示唆する！
討論テーマ２ 日本の国民医療費を上げる方法は？
◆《討論のキーワード》
▽医療費とは？
（現在の日本の医療費は３３兆円）
私たちが病気やケガをした時に、病院での診察や治療にかかる費用の事。
医療費の主な内訳は…
１.私たち（患者）が病院の窓口で直接支払うお金
２.月々収めている保険料
３.国の財政から出る予算
▽医療費削減政策
ここ数年で国は医療費を削減する政策を推し進めてきました。
（医師や病院に支払うお金
＝
診療報酬を大幅に減らし、療養ベッドの数
も23万床も削減するなど）
近年の高齢化により病院にかかる人が急増し、その為に医療費が膨れ上がりこのままでは国の財政が破綻してしまうとも言われます。
しかし、国の財政は圧迫されなくなるが、医療現場や患者の負担は
大きく増える事になりました。
▽国民健康保険の滞納
現在、国民健康保険では保険料の滞納が約500万世帯に近づき社会問題となっています。
滞納が増加している原因は、主に、所得の低いお年寄りたちが、収入に対する負担の割合が大きい保険料を支払うことが出来ないためと言われています。
▽後期高齢者医療制度
２００８年４月から始まるという「後期高齢者医療制度」。
これは現行の「老人保険制度」から７５歳以上の全ての高齢者を切り離し、新たな保険に取り組むというもの。（全国で１３００万人が対象）
７５歳以上の高齢者１人が負担する保険料
⇒全国平均で月額６０００円（都道府県毎で違う）
その支払いは原則的に年金からの天引きとなる。
さらに、これまでは扶養家族として保険料が免除されていた
高齢者２００万人も、新たに保険料を支払う事になる。
そして保険料を滞納すると、段階的に保険証が取り上げられる事になる。
2008年1月7日放送
「徹底討論!! 現役医師 ＶＳ 国会議員
